そこにあるのはツナ缶だ。

おつなとサバ夫のだらっとした日々。

庭も気分もさっぱりした。

うちの隣にはキチGUYが住んでいる。棲んでいると言いたい。
怒鳴るわ暴れるわ因縁つけるわのおっちゃん。年齢不詳。
ご両親が亡くなって以来一人暮らし。
お酒を飲むと暴れる。怒鳴る。飲んでなくとも同じ。
ベランダで電話しながらも(察するに相手は会社?の人らしい)怒鳴るドナルドなる。
あらいやだ変換おかしくなっちゃった。怒鳴る怒鳴る怒鳴る。ドナルドごめん。

まあいろいろありますが一番困るのが、近所に業者さんが入ると絡みにいくこと。うるせーんだよっ!とかいろいろ。
だから修理業者さんとか植木屋さんとかにお願いする時には身の縮む思いがする。職人さんに申し訳なくて。

作業の日程はご近所さんに前もって伝えにいくことにしている、もちろんキチGUY家も例外ではない。
で、その時は「いいよー気にしないでやればいいじゃん」とか答えるんですよ。
それなのに当日になるとダメ。怒鳴り込んでくること多々。
ちょうど仕事でいない日だと大丈夫なんだけれど、ほぼほぼ家にいるようだ。
…生活音凄いからいるいないがすぐわかるんですよこれが…

今回どうしても植木屋さんにお願いしなければならなくなって、
毎度のごとく日程を伝え、毎度のごとく「いいよー」との答えをもらい、
さて当日どうなるか、とハラハラしていたんですよ。
気持ちよく作業をしていただく環境を整えるのは依頼者のつとめ。
職人さんにはできるだけ不快な思いをして欲しくはない、あやつめ、それを台無しにしてくれるなよ、と。


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さて当日。
午後のみの作業をお願いしていたこともあって人数がちょっと多め、4人いらっしゃる。
ちょっと難儀な隣人が、と前もって伝えてあるとはいえ、もう一度お詫びをする。
本当に心苦しい。胃が痛い。

「大丈夫です、ご心配なく!家の中にいらしてくださいねー!」と促され、
窓の隙間からそっと覗く私。

そしてガラリと開くキチGUY家の窓。あああああやっぱりいいいいい

「おい!」

「ああ…木ぃ切ってんのか…おう…」カラララ、パタン。

あら。凄い。ひっこんだ。
うわやだすごい初めて!初めてですわこんなの!
最初の一声はあったけれど、どんどん尻すぼみでひっこんでいったわ!

たぶん、たぶんだけど
キチGUY、目の前で作業していた職人さんにビビったんだと思う。

職人さんってキリッと迫力ある人が多いでしょう、
その日の方達は特にそうだった、おまけにそのうちのおひとかた、
キチGUY家の前で作業していたかたがね

ウィッチャーの「リヴィアのゲラルト」みたいな風貌だったんだ
参考までにこちら。PS4のゲーム『ウィッチャー3』公式
www.spike-chunsoft.co.jp
主人公ゲラルト、通り名が「白狼」「ブラビケンの殺し屋」というところから
いろいろ察していただけるかと。
あ、ゲッちゃんはいい人ですよすごく。おまけにイケメン。

植木屋ゲラルトは白髪じゃなく黒髪だったし傷もなかったけどね、一層精悍さがでていてね
キチGUY、今日も怒鳴ってやろうと窓を開けたら目の前に電ノコ構えたゲラルト。
そりゃあ尻すぼみにもなりますわ。脳内でしっぽ巻いてキャン言わされますわ。

植木屋さんたちの名誉のためつけ加えますが、受け答えをしたりはなさっておられませんでした
ただ黙々とお仕事なさっていただけ。
(目があっていたとしたら会釈ぐらいはしたかもしれないけれど
私の位置からは確認できず。)

フリーダムな状態だった我が家の庭はもちろん、
心配で陰々滅々としていた私の心持ちまでさっぱりさせてくれて大感謝。
「あ、そういえば窓が開きましたねーでも大丈夫でしたね!よかったです!
それではまたよろしくお願いいたします!」
ニッコニコでこうおっしゃって撤収なさいましたわ。プロ。

それにしてもあれですな、植木屋さん界隈も国際化が進んでいるのですな
庭の形態なんてそれこそ国ごとの違いが大きいでしょうから
お互いに良いところをとりいれることができたら楽しそうだなー、と
お気楽に考えておる私です。
もっと気軽に庭に出られればなー。いいんだけどなー。
ヤツのせいで洗濯物すら室内じゃ。

引っ越し?それはまたいろいろありまして無理なので
今のところやり過ごすしかないのであります。とほほ。

それではまた。



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